Baobab

Baobab -場面緘黙・自閉症スペクトラムの子育て-

小学校の支援のこと、スモールステップの日々のこと

場面緘黙のきょうだい

我が家には、4歳の弟がいます。

実は最近その弟も、かんもくの兆候というか、

ちょっと良く見守っていこうと思うことがでてきました。

 

長男(場面緘黙自閉症スペクトラム)は赤ちゃんの頃から

人見知りがはげしく、すごく大人しく、

ぐずぐずしていて、人が集まる場では慣れなくて

母親の膝の上から動こうとしませんでした。

 

一方次男は、その真逆というか

活発で長男でしたような苦労はしませんでした。

魔の2歳児の癇癪等はありましたが、それ以外はなにか気にいらないことがあっても

自分で消化できるというか、

気持ちの切り替えも長男に比べると全然できていました。

 

公園でもほかのことすんなり打ち解けて楽しく遊び、

活発で動く大変さはあるけど、長男のような心の疲弊はなかったです。

 

それが、今年幼稚園に入園したんですが、

だんだん おや? と思うことが出てきて・・・

 

今まではぐいぐい行くタイプだったんですが

朝先生に「おはよう」と言えなかったり、

幼稚園に入る前に周りをじっくり見て動かず、緊張してる感じになったり,

先生にも踊りは覚えてるはずなんですが、全く動かない時がありますと言われたりしました。

 

入園前のグイグイタイプがうそのように

緊張したり、恥ずかしがったり、親の後ろに隠れたり

抱っこ抱っこと言うことが増えてきました。

 

入園したといってももう6月ですし慣れてきてるはずです。。

 

もし長男がかんもくでなかったら

これらの変化に おや? とは思わなかったかもしれません。

現に、ただの成長の過程、幼稚園と本人の相性の問題など

かんもくとは関係のないことかもしれません。

 

はい、私自身もナーバスになってます。

 

かんもくの集まりに参加したときや、関係者に個別でお話を聞いたことがあります。

 

きょうだいで緘黙

ふたごで緘黙

 

実際にいるようです。

もちろん、きょうだいのうち1人だけかんもくっていう場合のほうが多いと思います。

でも、かんもくは「気質」や「環境」、発達の問題等

様々な要因が合わさって発症するものなので

そのうち「気質」という点では、我が家の場合、兄弟で似たようなものを持っていると思います。

 

うちの長男と次男、あかちゃんのころから今でも

周りから正反対だねと言われます。

先に書いたように長男は見た目が大人しい。

次男は大きな声を出したり、面白いことをしたりしたり活発な感じですが、

そのもとには「気の弱さ」「不安」が見え隠れしています。

 

次男までかんもくにならないようにって、

やはり心配してしまう自分がいます。

 

でも、心配した様子親がナーバスなのは

こどもにとって良くない、とくに緘黙児にとっては最も良くないです。

だから、幼稚園のお迎えの時に先生に様子をきいたり、

周りのこと遊んでる様子をよくみて、

顔はにこにこ、ゆったり見守っていくのが一番!

と言い聞かせてます。

何か変化があった時にすぐに気づいてヘルプできるように。

場面緘黙児がかんもくの本に助けられた話

小2の息子は場面緘黙の状態が1年近く続いていて、先日やっと自閉症スペクトラムの診断を受けました。

その前後の息子の様子です。

場面緘黙症のことを知るために、まず1冊の本を買いました。 「まず」というか、、正直にいうと かんもくがわかってすぐくらいに書店で中身をざっと見たときに インターネットにある情報とだいたい同じ内容だし、 結構薄いのに価格もまあまあかなぁ~と、 購入を見送りました。

ちょこちょこ気になってはいたけど、 やっぱり買おうと決めたのは、 手元にすぐ見れる状態で、まるまる一冊情報が載ってる本が必要だとおもったからです。

購入してはじめのころは、本で私が情報を得るだけだったのですが、 様子をみて息子にその本を読んでみました。さりげなく・・

たぶんその時に息子は、自分もこういうことなのかもしれないと初めて気づいたかもしれません。

本は寝室の本棚にしまっていたのですが、 しばらくしてあるとき、息子がこれ読んでといって持ってきました。 読んであげたら、なんかすっきりしたような安心したような感じになったのを覚えてます。

そして、またしばらくして息子の部屋を作ることになって、 本棚を置いたら、リビングからお気に入りの本3冊と、 何も言わないでそのかんもくの本を自分の部屋の本棚に並べてました。 お気に入りになっていたというか、 自分に必要な本だと思ったんだと思います。

そして、先日発達外来に初めて行く日。(かんもくと自閉症スペクトラムの疑いで) 車の中で、なぜ病院にいくか聞かれました。 いつもとは違う病院だし、息子もなにかちがうとは気づいてるし、正直に話しました。

「前に読んだ、なっちゃんが話せなくて、病院にいって安心したって本あったよね」

「〇〇も、病院の先生にお話を聞きに行ってみよう、きっと安心すると思うから」と言いました。

すると息子は、 「うん!」 と少しうれしそう。

そして、 「あのお話の続きの本があるといいね!なっちゃんが話せるようになったって話!」

といきいきと話しました。

普段だったらなぜ病院にいくのか、何するのか、イレギュラーなことは不安になるのですが、 本のおかげで行く前から助けられました。

そして、病院でちょっと緊張しながらも診察をうけ、 普段だったら一人で待合室待つなんてできないのですが、 落ち着いて待っていることができました。

私だけが少し長めに先生と話をして戻ると、 息子の表情はどこかすっきりしていて、 とても安心していました。

おそらく、息子なりにこれから良くなると思ったのかもしれません。

その証拠に、実家に弟を預けて病院にいったのですが 迎えに行ったときに実家の仏壇にお線香をあげたいといって、 お線香をあげ、深々とおじぎをしてました。

何かお祈りみたいなのをしてたのかもしれません。

緘黙の本はいくつか出てますが、私たち親子がとても助けられた本はこちらです。


マンガもあって、自分がだんだん話せるようになることがわかる内容になってます。 病院にいってなっちゃんも少し希望がもてたように、 息子も病院の帰りには希望をもったような、とても安心した表情をみせてくれました。