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Baobab -場面緘黙・自閉症スペクトラムの子育て-

小学校の支援のこと、スモールステップの日々のこと

場面緘黙の成績表

2年生1学期の通知表を持ち帰ってきました。

成績は教科ごとに、

「よくできた」「できた」「もうすこし」の3段階でいずれかに〇がつきます。

1年生の時もそうでしたが、

持ち帰ってくるテストプリント類はいつも90点以上、1年生のときは常に100点でしたが、

通知表は6割が「できた」の真ん中で、4割が「よくできた」です。

 

「できた」になってるもには、評価の項目に

・進んで~している

・表現している

・誰とでも仲良く~

ってキーワードがあり、国語にいたっては

・進んで話したり~ 

なんて書いてあったりします。話すのは全くできません。

 

2年生1学期の様子

学年が変わり一番初めに大きく困った点は、スポーツ測定。

これはその時に担任の先生からも、動かなくて測定ができないのでどうしたらいいでしょうか。と質問されました。

それを聞かれても、こちらが聞きたいくらいですと思いながら、

二人で支援級の先生に相談しました。

支援級の先生の助言を得て、担任の先生が工夫して最終的には測定できたそうです。

たとえば幅跳びは初めは手を引いて一緒に動いてくれたり、だんだん一人でとか、

ボールを全く投げない時は、動きを分解して動きやすくしてくれたりとか。

 

図工も、はじめは全く描かずに過ごしたが、最終的には描いたとのこと。

音楽も、ピアニカはみんなでは弾くが、テストなど一人では(当然)弾けないので、テストができなかったが、先生と一緒に弾いて指の動きが合っていたから〇にしてくれたとのこと。つまり、吹き口をくわえるが息をださずに、指だけ動かしてオッケーにしてくれたそうです。

 

発表に関しては、先日授業参観でグループ発表がありました。

6人グループで音読を一人ずつしたり、何人かずつしたりというものでしたが、

息子は一人の音読が無いように配慮してくれて、事なきを得ました。

といっても、周りと一緒でも授業参観の前に出てのグループ発表では

口をすこしもごもごするだけで、他の子の後ろに隠れ気味で終わりましたが。

 

こんな感じで、なんとかやっているという感じです。

 

成績については、これからの時代は

アクティブラーニング、

英語の授業、

センター試験の廃止、

などなど

先を考えると頭がいたくなります。

が、待ったなしで時代も進み息子も成長します。

 

私たち親世代では、話せなくてもセンター試験マークシートで何とか入学できましたが、これからはそうはいかなくなってきます。

 

ただ、少しずつですが場面緘黙の理解もほんと少しずつ広がり

そういった入試の場でも配慮がされるような時代になっていってほしいです。

なっていってほしいと願うだけでなく、動いていかなければなりません。

クラスメイトへの伝え方ー場面緘黙症ー

場面緘黙症をクラスメイトにどう伝えるか?

 

そもそも伝えるべきか?

 

伝えていなかった現状 

長男は小学校入学を機に場面緘黙症になり、先生方とは面談等しつつも

クラスメイトには特に伝えていませんでした。

 

場面緘黙症は話さないため、他害があるわけでなく

クラスメイトはすごい大人しい子だなと認識しつつも、

特に大きな迷惑をかけることもなくここまで来たって感じです。

 

伝えなかったらトラブルがおきた

 

自閉症スペクトラムもある息子は、家では文章をかいたりマンガを描いたりするのが好きで、いつものように集中して同じような絵や字を書いてました。

よく見ると、

「〇〇くんが(息子)をいじめる様子」

という題の四コマ漫画で、

いじめている内容、といっても「スープを残すな」「もっと食べろ」と言っているようで、4コマ目に

「先生や周りに聞こえないように静かな声で」

と書かれて終わっていました。

 

そのほかにも文章で

特定の一人に何か嫌なことを言われている内容のものをたくさん書いてました。

 

その相手の子は、スイミングスクールが一緒で、以前息子に

「(息子)くん」

「(息子)くーん!」

と話しかけてくれましたが、

息子はいつものように話せず、というか反対側を向いてしまい

まるで無視をしてるようでした。

 

息子には、

「話しかけられたら話さなくていいから、手をあげたりしよう」

「反対側を向いたら無視されたと思っちゃうよね。

 それはいやな気持になっちゃうよね。」などいって理解して

「わかった、手上げるのはできる」

という話は良くしてるのですが、実際にはできてなくて無視してると思われてるのかもしれません。 

 

クラスメイトへの理解:絵本「なっちゃんの声」を読む

 

これはまずいと思い、

すぐになっちゃんの声」という絵本を購入しました。

こちらの本は、低学年向けの絵本になっていて

場面緘黙症がこどもでもわかりやすくなっている内容です。

この本をクラスメイトに読みに行ったお母さん、担任の先生に読んでもらったという話を聞いていたので、以前から気になっていました。

自分も、読みに行くことになるかもと思いながらなんとなく過ごしてしまった結果、

息子は友達に誤解され、ちょっとしたトラブルになってしまいました。

 

早速、担任の先生に電話で状況を話し、

先生も空き時間に絵本を読んでくださるということでした。

翌日絵本を持たせるつもりでしたが・・・

 

息子にしっかりと確認すると、

「恥ずかしいからいやだ」とのこと。

先生に電話する前に、意向を確認したら

・ママが読みにくるのは恥ずかしい(読み聞かせの会という定期イベント時)

・自分のことだとわからないように絵本を読むだけならいい

とのことだったのですが、

最終確認すると

「恥ずかしいからいやだ」

 

病院の先生や、支援の先生になにかを相談した時に

「本人がやりたいなら  ・・したほうがいい」

「本人がいやなら  ・・むりにやらなくていい」

と言われることも多く、本人の気持ちが一番大事ということは私も感じてました。

 

だから、今回はやめようと思う反面、

 

  • なっちゃんの声を読むのは低学年が効果的(こどももすんなり受け入れてくれる)
  • 先生に電話もして、読んでくれることになったチャンスなのに!
  • 読むなら今しかない!
  • 子どものきもちは優先だけど、こういう環境を作ることは親として大事じゃないか! 親ができることってこんなことしかないんじゃないか? ここは気持ち云々よりも、環境を整えるべきじゃないか!

 

という気持ちにかられ

クールダウンした後にゆっくり息子と話あいました。

 

が、

「やっぱりはずかしいからやだ」と。

 

対応をまとめ先生にお願いをする

 

結局、先生には場面緘黙症について書かれたリーフレットと、まとめたお手紙を渡し

無視していると誤解されそうなときや、レスポンスがなくお友達が困ってるときなど

要所要所で、相手の子に伝えてもらうことにしました。

先生はお忙しいと思うので、何かあった時に相手の子につたえてもらう項目を

4つにしました。

 

先生に伝えたこと

 

  • 無視しているわけではない
  • 話したくても話せない
  • 話しかけられると嬉しい
  • 「あ」っていってと言われたくない

 

この4つにしました。

 

 せっかくの機会ですが、絵本を読んでもらうことは今回見送りました。

でも、うちの子のように恥ずかしがる子には

  • 読んでいる間保健室に行く、
  • 読む時間を下校時間になるべく近づける(読んだ後のきまずさは短い方がいい)、
  • 帰りの用意のざわざわした時間に保健室から戻る、

な方法はいろいろあると思います。

 

  私の一番の目的は

無視してると誤解されてはいけないということだったので、

その点を先生にお願いすることにしました。

 

お子さんによっては、絵本をよむだけだからそれでまわりがわかってくれるならって

思う子もきっといるでしょう。

もしくは1年生になりたてとか、そこまで気にしないかなっても思います。

そういった子にはぜひ活用してほしい本だと思います。