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Baobab -場面緘黙・自閉症スペクトラムの子育て-

小学校の支援のこと、スモールステップの日々のこと

場面緘黙の生活発表会(授業参観)

2年3学期の授業参観。

 

私はいつもと違ってワクワクしていました。 

 

というのも、参観日に何かを発表することは知っていたのですが、

息子は全然平気だよという感じだったのです。

 

前日にも、「ママだけじゃなくパパも見に来て」なんて

余裕な様子で言っていました。

 

支援級にお試しで通うことができ、

担任の先生も理解をしてくださって、

なんらかの配慮をしてくださっているのかなと推測できました。

 

 

発表形式の授業参観。

1年1学期から毎回参加してますが、

参観日で椅子を移動しての発表形式は3〜4回くらいありました。

 

今回は、椅子を全部保護者側の後ろにして

まさに「発表会」という感じでした。

 

内容はというと・・・

 

算数、国語、英語、体育、音楽の班に分かれて、

それぞれがんばったことを発表しました。

 

算数グループは一人ひとり掛け算を早口で言ったり、問題形式で一人ずつ答えて行ったりするもの。

 

国語グループは、教科書のお話で劇をするもの。

 

英語グループは、一人ひとりアルファベットの文字を出して英語を発音したり

歌ったり踊ったりするもの。

 

体育グループは、なわとびや馬跳びなど体を動かすもの。

 

そして、息子がいた音楽グループは楽器を奏でるもの。

 

この5つの中で場面緘黙症の子が参加できそうなものは体育と音楽の発表です。

一人ひとり声を出さねばならない国・算・英は話せなかったらかなり目立ってしまいます。

息子の場合は緘動も出るため、体を動かす体育も厳しいです。

そもそも全身運動も苦手なので、縄跳びもスムーズに飛べません。

 

息子の音楽のグループ発表はというと、

初めに一人ずつ頑張ったことをことばで発表しました。

そして、息子のセリフは、

隣の子が発表したあとに言う

「ぼくもです」

の一言でした。

 

もちろん「ぼくもです」の一言も話せないため、

同じグループで言い終わった子が息子の隣に来てくれて

一緒に「ぼくもです」と言ってくれました。

 

そのあとにピアニカを演奏したり(おそらく息は出していない)、

みんなで鈴を鳴らしたりしました。

 

そして2人組になって音の掛け合いというか、

リズムのセッションがあって、

なんと息子も二人きりでセッションする場面もありました。

 

みんなの前で女の子と向かい合う息子。

女の子がウッドストックをトントントトトンとならしました。

・・・

てことは

次は息子が鈴をシャンシャンシャシャシャンと鳴らさねばなりません。

 

体は保護者ではなく黒板の方を向いてしまっています。

手を動かすのは難しいかな・・・

と思っていたら

 

「シャンシャンシャシャシャン」

 

みんなの前で鈴を鳴らすことができたのです!!

 

頑張った息子。

恥ずかしながらも、みんなと一緒にできました。

きっと練習もうまくいっていたから

自信ができて、見に来てなんていう余裕があったのだと思います。

 

 

家に帰ったら「ぼくもです」と言えたよと満足そうでした。

たぶん言葉は出していません。

もしくは近くでも聞こえないぐらい小さな声を出したかもしれません。

でも、息子は「ぼくもです」と言えたと思っています。

心の声が実際に言ったみたいに聞こえるのでしょうか、

または小さい声だけど出せただけで大きく聞こえるのでしょうか。

 

とにかく本人は達成感を感じていて

できたという自信がついたようです。