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Baobab -場面緘黙・自閉症スペクトラムの子育て-

小学校の支援のこと、スモールステップの日々のこと

自閉症スペクトラムの診断ー場面緘黙症の原因ー

場面緘黙症の息子が、自閉症スペクトラムの診断がでるまでのこと

 

場面緘黙症の息子のことを、このブログでも「自閉傾向」と書いてたりもしますが、

自分なりに調べた結果、

状況は「自閉症スペクトラム」が一番近いと思ってました。

 

自閉症スペクトラムの主な特徴としては、大きく

・対人関係の困難

・こだわりの強さ

があげられますが、

 

・記憶や集中力が高い人が多い

・柔軟性に乏しく変化が苦手

・場の空気が読めない

・授業中より休み時間に混乱

・散らかっていても平気

・時間に少しでも遅れるとパニック

など息子にはどれも当てはまるものばかりです。

 

1年生の夏休みに、支援級の先生にWISKを行ってもらい

項目に凹凸がみられたのですが、

その時は今ほど緘黙以外には学校・家庭内でもそこまで困ることもなく

様子を見ましょうということになりました。

 

「心の相談」もやっているかかりつけの小児科にも相談していて、

場面緘黙症でしょうという風に言われてましたが、

「何かをすればすぐ直るというものでもないし、

私は学校医でもあるので、担任の先生が理解ないようなら直接話をします。」

という風にいっていただき

どこか安心してしまった自分もいました。

 

1年生の秋ごろから家でのパニック、荒れがだんだん大きく出てきたので、

やはり専門医に見てもらった方がいいかと、

小児科に紹介状をかいてもらおうと行きました。

が、場面緘黙だから・・上記の内容をまた繰り返し

なだめられる形で、うちで様子みましょうと紹介状はかいてもらえませんでした。

 

1年の3学期に、学校で発話以外にも体育で動けなくなっている、

弾けるはずのピアニカも弾けないと担任の先生に聞き、

紹介状がなくても一から受診できるもう一つの病院を予約することにしました。

そこは専門外来ではなかったですが、小児科で特定の曜日に専門医が発達外来を行ってるとこです。

予約は4か月以上先でした。

 

その間、家でのパニックへの対処もこっちが参るほどで

診察までまだかまだかと、指折りかぞえながら

やっと先日診察していただきました。

 

支援級の先生が、病院の先生とつながっているようで

学校からのWISK結果と紹介状として文書もかいていただき、

私の方でも事前準備をバッチリして、当日にのぞみました。

 

事前準備というのは、以前からまとめていた

赤ちゃん時代からの時系列の息子の様子をまとめたエクセルを印刷した紙、

本にあった特性のチェック項目(自閉症スペクトラムの項目にほぼ丸がついたもの)、

息子がA3用紙にかいたびっちりの文字や絵、それを鉛筆の持ち方を指摘したらぐちゃぐちゃにしてしまった

現物などです。

 

それらをカバンにしまい、診察時には紙はみせず

先生からの質問にすべて口頭で答え、

日頃の様子を話したりしました。

 

息子は不安が強く、話を聞くと気にするので、

先生がコミュニケーションの様子をみたあとは

外の待合室でゲームをして待っててもらいました。

 

場面緘黙症の説明を聞き、その後先生が

発達障害ってきいたことありますか?」とおっしゃったので

「じつは、自分なりに本で読んで当てはまることが多いと思って」と

ASDチェック項目の紙を渡しました。

 

先生の方からも、「自閉症スペクトラム」という言葉がでて、

「易刺激性」という説明も受けました。

間違いを指摘したり、ピアノの初めての曲が弾けない時などパニックかんしゃく大騒ぎになるのは、その易刺激性というやつらしいです。

 

そして、その私が一番困っている易刺激性というのは、

薬でだいぶ落ち着くらしく、

息子の場合は療育というよりは、薬とカウンセリングでやっていきましょうということでした。

 

発達障害の診断は、何度も通ってつくものかと思ってましたが、

学校の紹介状やWISKがあったことや、年齢も診断がつきやすい年齢だったのもあり

先生に、「自閉症スペクトラムの診断ということでよろしいですか」と

確認しましたが、そういうことになりますと、1回目で確定ということになりました。

 

場面緘黙の授業参観(音読)

1年生のはじめての授業参観のとき、
その時はまだ、ただ大人しいだけだと思っていて場面緘黙と気づく一つのきっかけにもなりました。

授業内容がグループで学校探検した内容を、絵を見せながら発表するものでした。
グループといっても話す時は一人ずつで、
息子は一言も読めず、持っていた絵で顔を隠したりしてました。
周りの子とのあまりの違いに、
他の保護者もいる中で、恥ずかしくて情けなくて、
涙をこらえるのに必死でした。

どっと疲れた授業参観でした。。

そして先日、二年生になって初めての授業参観がありました。

なんとまたグループで前に出て、今度は音読をするものでした。 恐れていた「音読」・・・
1年生のときは、まだ一人ずつ音読したりしてないとのことだったんですが、
2年生になってから音読をやってるのかさえ知りませんでした。

5人グループで、二人ずつよんだり、一人ずつ読むパートがあったりの内容で、
息子の出番を見てみると、息子は一人のパートがなく、
たぶん何人かで読む場所だけが担当だったようです。
友達の後ろに隠れ気味になったり、口をもごもごした程度でしたが、
とりあえず話せない状況が目立ってしまう状況でなくほっとしました。

先生が配慮してくださったのだと思います。
1年のときの先生に、2年生の先生が緘黙に理解のある先生をとお願いしていました。
そして、きちんと引き継ぎもしますという言葉もいただいていたので、
先生に相談して、希望をお願いしてほんとよかったなと思いました。

場面緘黙にとって、音読や発言などの無理強いはよくないそうです。
かといって全くその機会を設けないのでもなく、
発言タイムは切り上げてまた今度にしようなど
無理のないように参加できるのが理想です。