場面緘黙と歯列矯正 緘黙児は歯並びが悪くなりやすい!?
『場面緘黙と歯並び』
この二つ、今まで全く何の関係もないと思っていたのですが、はっと気づかされることがあったのでそのことについて振り返ってみたいと思います。
息子は幼児のころから歯科医に、「この子は顎が小さいから、将来歯並びがわるくなるかもしれない」と言われてきました。
乳歯のころはキレイな歯並びで、びっちりと詰まっていていました。乳歯はすきっぱが理想的なので、びっちり詰まっていると永久歯が生えるスペースがないのです。
実際、歯が抜け変わり始めると上下ともスペースがなくなり、前歯の出っ張りも気になったので、かかりつけの歯科に紹介してもらった矯正歯科を受診しました。
すると、思いもよらぬ結果が・・・。
矯正歯科は、病院によって診療方針や料金がけっこう大きく変わるので、うちは3件の病院に相談してから決めたのですが、その3件中2件の病院から
あごの前後のずれ
を指摘されたのです。(ちなみにこの2件が紹介してもらったところです)
あごの狭さや前歯の出っ張りが気になっていたのに、下あごのズレ?。
そして、その指摘を受けた2件中1件の病院で、
「息子さん、下唇を吸う癖はありませんか?」と言われたのです。
???
下唇を?すう?
どんなやつだ?と思ってたら、
歯科医が「こんなことです」といって 下唇だけを内側に吸い込ませる動きを見せてくれました。
あ・・・
それは紛れもなく、息子がよくやる口の形でした。
不安なときや緊張しているとき。困ったときや、思いを伝えられないときなどに無意識にやる口の形。
集中してる時にもやってるような気もします。
そういう癖からも歯並びは影響してくるそうです。
息子の場合は、ただの癖というのではなく、持ってる気質から出てしまう動きみたいなもんです。(それが癖なのかもしれませんが)
実際緘黙や緘動の状態のときは、無表情です。
口を動かしたりもしないと思います。
ただ、緘黙児が持つ不安や緊張の気質が口の動きに関係してくるというのは
これは我が家での体験ですが、あることだなと思いました。
こういう気質からくる口の癖が、
下あごを後ろにずらし、舌の位置が正しくなくなり、かみ合わせも合わなくなるのです。
歯列矯正の治療方法
「健康な歯と歯並びは、親ができる唯一のプレゼントだ」
なんて誰かが言ってたような言ってなかったような、いずれにせよ私はそう思っているので、さっそく矯正治療を開始しました。
場面緘黙の治療の場合は、歯科医や歯科衛生士さんの人柄、子どもや発達障害への理解、また医院が子ども向けで安心するかという点が治療方針と並ぶくらい大事なポイントになってきます。
治療法に納得し医院選びも「ここだ」と決められたら、さっそく治療開始です。
まず、半年ほどヘッドギアとマウスピースを使って、あごのずれをなおしつつ、同時に狭かった下あごを広げていきます。
それが終わると、一般的にイメージするような矯正の器具をつけて歯並びを整えていきます。
現在、ヘッドギアとマウスピースの段階ですが、口の癖が続いていくと
まただんだんと口が内側へと押されてしまうということでした。
つまり、広がってきた下あごも狭くなってしまうということです。。
なので、口の癖も正さないといけません。
しかし息子の場合は気質からくる動き・・一体どうやって直したら・・
せっかく広くなってきたあごがまた狭くなってしまうだなんて。
愕然としてる私に、歯科医や衛生士さんはいろいろアドバイスをくれました。
さすがプロです。
そして、子どもや発達障害などに理解がある歯科医を選んでよかったと思いました。
(矯正でのことはまた別の機会に詳しく書こうかと思います。)
いじめ・・・?「バカ」「しゃべってみろよ」
学校から帰ってきた息子。小学4年場面緘黙。
いつもと顔の様子が違く
「バカといわれた」「かなしかった」というような事を小さい声で言いました。
はっきり聞き取れなかったので「え?」「どうしたの?」
と聞き返しても
「なんでもない・・」と息子。
いや小さかったけど確かに「バカと言われた」、「かなしかった」と聞こえた気がするよ。
もぞもぞして詳しくは教えてくれず、でも弟が寝た後にもう一度聞いてみると、詳しく教えてくれました。
要約すると、
今日学校のトイレでT君に「バカ」や「まだしゃべれないのかよ」「しゃべれよ」というようなことをずっと言われた。
T君は、今日に限らずトイレで会った時や先生が見ていないようなところでそういうことを言う。
とのことでした。
T君とは、2年生の時に同じクラスでトラブルになった子です。
当時も先生の見ていない所で「しゃべれよ」とか他にもいろいろ言われて、担任にも相談しました。
そのトラブルもあって、当時の担任の先生には、クラスメイトへの周知のために
絵本「なっちゃんの声」を読んでもらうことにしました。
しかし、いろいろあってそれは実現しませんでした。
・・・この時の話は詳しくこちらにあります。
その時担任に介入してもらって、「T君は意地悪で言っているわけではない、T君にもよく伝えた」ということでとっくに終わっているものだと思っていました。
まさかあの時から今まで、続いているとはショックでした。。
3、4年とクラスは違ったので頻度はそんなにないかもしれませんが、息子にとってはとてもつらいことだったと思います。
今回のことを先生に相談することにしましたが、
ここは場面緘黙、不安の強い息子。
「先生に相談してもいいか」ということも含めて息子に事前確認しなければいけません。
だって、勝手に先生に相談して、
先生にこのことが伝わってたことを知った時や、
例えば相手側から謝るとかあったときはとても不安になるからです。
親としては、まずは先生に事実確認をしてもらい、意地悪でそういうことを言っているのがわかったらきちんと指導してもらいたいです。
どんどんエスカレートしてしまう可能性もあり心配です。
しかし息子は、
「先生に言わないでほしい、自分が我慢すればいいだけだから」といいます。
だから、今後どうしたらいいのかまで含めてまるまる全てを先生に相談することにしました。
(息子には、支援級の先生にだけ言ってもいいということを了解を得ました。)
今回と2年生の時のトラブルで決定的に違うのは、
支援級の先生の全面的な協力を得られるという点です。
特別支援学級に正式に在籍しているので、2年生の頃に比べると受けられるサポートが全然違います。
こういった困りごとも、支援の先生に相談すると担任と連携をとって動いてくれますし、特別支援に関してはほとんど素人であろう担任へ、対応の仕方もアドバイスしてくれます。
支援の先生とは毎日連絡帳でやりとりしているので、さっそく連絡帳で相談しました。
続く。